本コラムは全国の不動産会社様の研修会や、団体様、協会様のセミナーにて講演させていただき、好評いただいております弊社COO北澤のオリジナルセミナー資料「無駄を省くIT戦略とスマホ時代のIT戦術」から一部を抜粋、加筆したものを掲載しております。
課題
不動産ポータルサイトや加盟するFCのシステム、自社ホームページに同じような物件情報を何度も入力している。
入力した物件情報が、正しく反映されているか、確認・間違い探しに疲れる。
何度も同じ物件情報を入力することで起こりえる誤入力がこわい。
入力担当者が退屈さとストレスでまいってしまっている。
取るべき施策
システムによる複数媒体へ配信、またはFCシステムとの物件の共有。
利点
- 媒体ごとに違った入力フォームに、同じ物件情報を何度も入力する必要がなくなります。
- 情報の鮮度、正確性の担保、管理が簡単になります。
- 万が一間違った情報を見つけたら、大元のデータを修正すればすべて更新することができるようになります。
欠点
- 出稿(コンバート)・反映の画像枚数、パノラマ投稿、反映時間、回数などが、出稿システムと不動産ポータルサイトのシステムの仕様、性能に依存します。
- 出稿(コンバート)システムの機能の差によっては、物件情報の全体や一部が入稿されなかったり、正しく反映されなかったりする場合があります。
- 消費者の興味の変化に敏感な不動産ポータルサイトの項目追加と変化にシステム側もついていかないと、不動産ポータルサイトに物件は掲載されても実際には検索されない状態になってしまいます。
考慮すべきポイント
- 連動項目の入力と反映の対比をしっかりチェック。
登録、掲載しているつもりが、エンドユーザーから見れば不完全な情報の拡散、そして、結果は媒体側のシステムで時間の無駄な不足情報の補完作業になりかねません。
入稿システムの採用のもっとも重要なポイントは「媒体連動率」より「媒体連動項目対比表」を確認して精査しましょう。 - システムの出稿(コンバート)回数と媒体側の反映回数の確認を。(出稿回数と媒体の反映回数は必ずとも一緒ではありません)
- スマホ時代のコンテンツであるパノラマ、VRが送信できるかも重要。
- どうせ媒体に掲載するなら代表物件になるためのガイダンス機能がついていれば登録、更新作業も楽になります。
- 項目の不足や違反文字の使用について、入力時、出稿前アラートがついているか。
- 電子申込システムとのデータ連携は即時性が維持されているのか?
- 自社ホームページの空室情報と、業者間サイトの空室情報との整合性は維持できるシステムなのか?
以上、「無駄を省くIT戦略~不動産業務とIT活用例④~ネット配信の効率化 媒体・FCサイト・システム編」でした。
最後までお読みいただいただいた皆様には、ぜひ「課題」「取るべき施策」「考慮すべきポイント」をご参考、ご活用いただければと存じます。