カスタマイズ型からクラウドSaaS型システムへの切り替え事例!会計システムとも連動させ、業務効率の大幅アップを実現!
目次
サービス導入のきっかけ
送金業務が属人化していた状況に危機感
―サービス導入のきっかけについて教えてください。
当社は2,000戸前後の管理をしていますが、オーナー様への送金業務は、1人の社員がほぼ全てを担当していました。その方は長く当社に勤めていて、お客様1人ひとりのことをよく覚えていましたが、やはり、管理業務の核となる送金業務を回せる人が1人か2人しかいないというのは、問題があると感じていたんです。
よく「属人化」という言葉で表されますが、「この人がいないと仕事が止まってしまう」という状況は怖い、と思ったのが最初に相談したきっかけです。
―当時導入されていた管理システムは、特定のパソコンでしか利用できなかったと伺いました。これも、業務が属人化した原因だったのでしょうか?
そうですね。他のスタッフのパソコンでは、当時の管理システムは動かなかったので、必然的にその担当者しか情報を見ず、結果として、その人しか送金の仕事ができないという状況に繋がっていたと思います。
カスタマイズ型のシステムからの脱却
「全ての業務をシステムで処理しなくてもいい」という発想
―貴社ほどの規模であれば、カスタマイズ型や自社開発型のシステムを選ばれる会社様も多いですが、なぜいい生活のクラウドSaaS型システムを選ばれましたか?
以前使っていた他社のシステムは、カスタマイズを重ねて、データが取り出せないほど仕組みが複雑になっていたので、それを避けたいという思いがありました。
具体的には、送金業務に合わせてシステムをカスタマイズして「送金に都合のいいデータのもち方」になっていました。結局、オーナー様への送金業務でしかシステムが機能していなかったんです。
―以前はカスタマイズで対応していた業務について、クラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」では個別での対応はできないですよね。その点はどう乗り越えたのでしょうか?
クラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」を導入した当初は、例外的なデータの扱いに困り、システムを使いこなせずにいました。ところがだんだん「例外は異常値と捉えて手作業で処理したほうが速い」と気付いたんです。
システムを導入するとなると、どうしても「全ての業務を自動化しなきゃいけない」と思いがちですが、そうではない。はじくデータの件数が数十件程度なら、無理にシステムで処理せず、手作業にしたほうが速く、本来のシステムのメリットも十分に得られると思います。
―「イレギュラーなデータはシステムで処理せずはじく」という判断が大事だったのですね。
はい。建築の設計図と似ているかもしれませんが、一部に凝りすぎた設計図を書いてしまうと、あとからメンテナンスができないんですよね。だから、大元はいじらず簡便にして、例外的な対応を一つずつ処理していくほうがいいと考えました。
―他社のシステムからの切替は、とても労力を使われたかと思います。社内では、どのようにシステム移行業務を進められたのですか?
現場に対しては「新しいシステムを入れるから、全員で一から覚えていこう」というのを、決定事項として繰り返し伝えていました。
―社長が陣頭指揮を取って、進められたんですね。
経理業務の効率化について
顧問会計士から「データベースが充実している」と高評価
―クラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」と会計ソフトを連動させたことで、経理業務が楽になったと伺いました。この点について、詳しくお聞かせいただけますか?
お金が絡む業務をすべてクラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」上でやると決め、会計ソフトと連動させたことで、会計データが一か所に集約されました。
顧問会計士の方に見てもらったところ、クラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」の中に、売上原価の90%以上がすでに入っていると言っていただけたんです。
―それは凄いですね。
おかげで今では、月末にクラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」のデータを会計ソフトに取り込み、翌月の3日くらいまでには、95~98%程度の精度の試算表が手元に届くようになっています。
―貴社は住戸と事務所合わせて管理戸数が約2,000戸かと存じますが、その試算表がおよそ3営業日で作成できるようになったということですね。
はい。これがクラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」の導入効果として一番大きいと感じています。
管理料、工事費、仲介手数料などすべてのデータをクラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」を通じて確認できるので、わざわざ元帳を確認することもなくなりました。
仲介部門の業務を間接部門で引き受けられるようになった
―会計業務の効率が上がった分、新しい取り組みに時間を使ったり、他の業務に人員を割いたりなどといった業務改革はされていますか?
経理担当者の業務負担が減ったことで、それまでは営業がやっていた事務的な作業を割り振れるようになりました。
例えば、仲介部門が自社の管理物件を決めたときに、以前は請求書の発行や契約書の作成を営業が自分でやっていました。今ではそれを間接部門で引き受けられるようになったので、営業はその時間で次のお客様の対応ができるようになりました。
―間接部門の方々の空いた時間で、仲介部門の方々の業務を分担するという流れが生まれたということですね。間接部門や管理部門の方々の業務が増える形になると思いますが、残業代や、休日に影響はありませんでしたか?
いえ、全ての業務をクラウドSaaS賃貸管理システム「いい生活賃貸管理クラウド」で行うことで、それまで手作業でやっていた業務がなくなりましたし、他部門からの引継ぎを待つ時間も減ったので、月末の残業が当たり前だった経理担当者が定時で帰宅できるようになりました。
土日出勤もしなくて済むようになったので、社員は喜んでいますし、経営者の立場としては人件費のコスト削減に繋がっているので良かったです。
―今回のお話の中には、他社様にも参考にしていただける要素が多いと感じました。我々も御社の事例を他社様に説明していきながら、不動産業界全体の業務効率化につなげていきたいと思います。ありがとうございました!
2021年9月24日(金)実施のセミナー内容をもとにさせていただきました。